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すねの前面が痛いのは運動不足だから?その他で考えられる原因4つも紹介

執筆者:小野祐輔
癒し人代表・柔道整復師
すねの前面が痛くなると、歩くのが困難になるなど、日常生活に支障をきたしてしまいますよね。すねの前面が痛いときに考えられる原因に、運動不足があります。しかし、中には運動をよくするのに、すねの前面が痛くなるという方もいるでしょう。
今回は、すねの前面が痛いのは運動不足だからなのかについて解説します。その他で考えられるすねの前面が痛くなる原因4つについても解説するので、ご参考にしてみてください。
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すねの前面は運動不足によって痛くなることがある
運動不足は、すねの前面が痛くなる原因のひとつです。運動不足が続くと、足首が硬くなり、クッション性が失われていきます。筋肉量が減り柔軟性も低くなるため、少しの動作をおこなうだけで大きな負荷がかかり、すねの前面の痛みにつながりやすいのです。
すねの前面が痛くなる原因は運動不足以外にもあるため、慎重に判断する必要がありますが、「最近、運動できていないな」と感じる方は要注意です。運動不足の方が運動に取り組むときは、ストレッチやウォーミングアップを大切にして、少しずつ無理のない範囲で始めるようにしましょう。
すねの前面が痛いときに考えられる原因4つ
すねの前面が痛いときに考えられる原因は、過度な運動による負担や不自然な歩き方です。ハイヒールの長時間使用や、腰部脊柱管狭窄症などの疾患が原因となることもあります。すねの前面が痛いときに考えられる原因4つを紹介します。
過度な運動による負担
長時間のウォーキングや負荷の高い筋トレなど、過度な運動による負担が原因なことがあります。特に、ランニングやジャンプ動作を繰り返すような運動には、注意が必要です。ランニングやジャンプなどの繰り返し動作を長時間続けると、脛骨(すねの骨)に大きな負荷がかかり、骨を覆う骨膜が炎症を起こしやすくなってしまうからです。
このようなスポーツ疾患のことを、「シンスプリント(脛骨疲労性骨膜炎)」といいます。過度な運動による負担が原因の場合は、しばらく運動をお休みし、安静に過ごさなくてはなりません。運動の仕方や環境(地面の硬さなど)を見直し、なるべく負荷がかからないよう配慮することも大切です。
不自然な歩き方
かかとからの着地ができていなかったり、内股になりすぎていたり、不自然な歩き方が原因ですねの前面が痛くなることもあります。すねの筋肉の使い方が偏ってしまうからです。とはいえ、自分の歩き方が不自然であるかを判断するのは難しいものです。気になる方は周りの人に聞いて自分の歩き方を検証してみたり、整体などに行って専門家からのアドバイスを受けたりすることをおすすめします。
ハイヒールの長時間着用
ハイヒールを履くと、足首は常につまさき立ちのような状態になります。身体の重心が前に傾くため、すねの前面にある筋肉は支えるために過剰に働くこととなり、大きな負荷がかかってしまうのです。また、ハイヒールを着用することで自然に歩くのが困難となり、不自然な歩き方につながることもあります。
前述したとおり、不自然な歩き方はすねの筋肉の偏った使い方につながり、痛みの原因となり得ます。ハイヒールの着用はなるべく短時間にとどめるか、クッション性のある中敷きを使用するなど、足の筋肉の負担を軽減できるよう工夫できると安心です。
腰部脊柱管狭窄症などの疾患
腰部脊柱管狭窄症とは、脊椎(腰の骨)が変形して、神経が圧迫される疾患のことです。加齢によって生じることが多く、腰痛や下肢痛、しびれなどの症状がみられます。腰部脊柱管狭窄症などの疾患が原因で、すねの前面が痛くなることもあります。すねの前面以外に腰痛や身体のしびれ、歩きづらさなどを感じる場合は、早めに医療機関の受診を検討しましょう。
すねの前面が痛いときの対処法
すねの前面が痛いときの対処法は、まずは安静に過ごすことです。原因はさまざまですが、仮に運動不足で痛みが生じている場合でも、まずは安静にして症状を落ち着かせないと、悪化してしまう可能性があります。身体や足に負荷がかかるような動作や運動は避け、しばらく様子をみましょう。
痛みが緩和されてきたら、アイシングやストレッチなどに取り組むのがおすすめです。刺激を与えすぎないように気をつけながら、可能であれば専門家のサポートを受けながら、適切な処置をおこないましょう。
すねの前面の痛さを軽減・防止するためのストレッチ方法
すねの前面の痛さを軽減・防止するためのストレッチ方法をいくつか紹介します。
どこでもできるかんたんストレッチ
- 立って足を前後に軽く開く
- 後ろの足の裏を床につけたまま、前の足をかかと立ちにする
- 後ろの足は少し後ろに引いて、バランスを取ります
- ゆっくりと腰を後ろに引いて前の足のすねの前面を伸ばす
- すねの前面が伸びているのを感じたら15〜30秒ほどキープする
- ゆっくりと元の姿勢に戻し、反対側の足も同様におこなう
正座での甲伸ばしストレッチ
- 床の上(ヨガマットなどの上でもOK)正座をする
- 手のひらを床につけて身体を支えながら、ゆっくりと上体を後ろに倒す
- 足の甲が床に押しつけられてすねの前面から足の甲にかけて伸びているのを感じたら、15〜30秒ほどキープする
- ゆっくりと元の姿勢に戻り3〜5回ほど繰り返す
タオルを使った足首の背屈ストレッチ
- 床に座って両足を前に伸ばす
- 両足を伸ばしたまま片方の足にタオルを引っかけ、両手でタオルの両端を持つ
- タオルをゆっくりと手前に引き寄せ、足のつま先を身体の方に向けて、足首を反らせる
- ふくらはぎやすねの前面が伸びているのを感じたら、15〜30秒ほどキープする
- ゆっくりと元の姿勢に戻し、反対側の足も同様におこなう
各ストレッチをするときのポイントは、痛みの生じない範囲で取り組むことです。リラックスした状態で、心地良いと感じる力加減でおこなうようにしましょう。
すねの前面が痛むときは運動の仕方や生活習慣を見直そう(まとめ)
すねの前面が痛む原因として、運動不足があります。運動不足になると足首が硬くなり、少しの動作や運動で急激な負荷がかかり、痛みにつながるからです。しかし、すねの前面が痛む原因は運動不足だけではありません。過度な運動や不自然な体の使い方、足の筋肉に負荷がかかる靴の着用、筋肉や神経の疾患などが原因で痛みが生じている可能性があります。
運動の仕方や生活習慣を見直して、原因となる節がないか振り返ってみることが大切です。すねの前面の痛みは、安静に過ごし状態に応じてアイシングやストレッチなどをすることで、緩和が期待できます。安静に過ごしていても痛みが改善されなかったり、かえって悪化したりする場合は、自己判断で対処せず、整体や医療機関などで専門家に相談するようにしてくださいね。
今日のポイント
- すねの前面は運動不足によって痛くなることがある
- すねの前面が痛いときに考えられる運動不足以外の原因は過度な運動による負担や不自然な歩き方、ハイヒールの長時間使用や腰部脊柱管狭窄症などの疾患
- すねの前面が痛いときの対処法は安静に過ごし様子をみながらアイシングやストレッチなどに取り組むこと